Visual C++ 2008でライブラリを開発する。

ライブラリを開発するには、ツールの使い方も習得する必要があります。今回は、Microsoft Visual C++ 2008を用いて、スタティックライブラリを作る方法について解説します。なお、サンプルとして掲載している画像はExpress Editionのものですが、Standard Edition以上でも同様にすればスタティックライブラリを作れるはずです。

まずはプロジェクトを作成します。[ファイル]メニューから[新規作成]→[プロジェクト]を選択し、「新しいプロジェクト」ダイアログを開きます(下記)。「新しいプロジェクト」では、「プロジェクトの種類」としてWin32を、テンプレートとして「Win32 コンソール アプリケーション」を選択します。そして、プロジェクト名を入力したあと「OK」ボタンをクリックします。

新しいプロジェクト

「Win32 アプリケーション ウィザード」ダイアログが開きますので、左にあるメニューから「アプリケーションの設定」を選択してください。そして、「アプリケーションの種類」として「スタティックライブラリ」を選択します。デフォルトでは、「追加のオプション」として「プリコンパイル済みヘッダー」にチェックが入っていますので、必要に応じてチェックを外してください。

Win32 アプリケーション ウィザード

プリコンパイル済みヘッダーというのは、よく使う標準ヘッダなどをあらかじめコンパイルしておくことで、ビルドの時間を短縮するためのものです。アプリケーションの開発でも、stdafx.h というヘッダーファイルをインクルードしたことがあるかと思いますが、これを使うかどうかの選択です。Visual C++以外の環境への移植を考えるのであれば、プリコンパイル済みヘッダーは使用すべきではありません。

この時点で「完了」ボタンをクリックすれば、スタティックライブラリのプロジェクトが生成されます。

ソリューション エクスプローラー

あとは、必要に応じてソースファイルを追加し、コーディングを行ったうえでビルドすればよいのですが、アプリケーションとは異なり、このままでは作成したプログラムを実行することができません。そこで、現在のソリューションに新しいプロジェクトを追加します。

追加するプロジェクトは、「Win32 コンソール アプリケーション」または「Win32 プロジェクト」とします。Standard Edition以上でMFCを使う場合は、そのためのプロジェクトを生成するようにしてください。ここで生成したプロジェクトから、今回開発するライブラリを呼び出すことになります。追加したプロジェクトをソリューション エクスプローラーで右クリックし、「スタートアップ プロジェクトに設定」をクリックしてください。

ソリューション エクスプローラー

最後に、プロジェクトの依存関係を設定します。[プロジェクト]メニューの中の[プロジェクトの依存関係]をクリックしてください。「プロジェクトの依存関係」ダイアログが開きますので、「依存関係」タブの「プロジェクト」として、後から追加したアプリケーション用のプロジェクト(図ではtest)を選択します。そして、「依存先」として、ライブラリのプロジェクト(図ではsample)をチェックします。

プロジェクトの依存関係

これでライブラリを開発するための準備が整いました。今後、プロジェクトの設定を変更する場合は、特別な事情がない限り、両方のプロジェクトの設定を同じにするようにしてください。